# 「指示待ち社員」を生み出しているのは誰か
「うちの社員は言われたことしかやらない」「なぜ自分で考えて動けないんだ」——
そんなため息をついたことはないだろうか。
多くの経営者がこの悩みを抱えている。しかし、ここで一度立ち止まって考えてほしいことがある。
「指示待ち」の原因は、本当に社員の側にあるのか、ということだ。
## 指示待ちを「生産」しているのは組織の構造
経営者が「なぜ自分で考えて動かないんだ」と思うとき、その多くのケースで、実は組織の構造そのものが自走を妨げている。
たとえばこんな状況はないだろうか。
・社員が自分で判断して動いたとき、後から「なぜ勝手にやった」と叱責した
・提案してきた社員に「今は忙しい」「そんな余裕はない」と返し続けた
・失敗を責める文化があり、チャレンジしたことで評価が下がった
これらは、社員に「自分で動くな」という強力なメッセージを送り続けていることになる。
人は何度か「動いて損をする」経験をすれば、動かなくなる。それは当然の学習だ。
## 「管理を強化する」が悪循環を生む
指示待ち社員に悩む経営者の多くが、まず「もっと細かく管理しよう」「マニュアルを増やそう」という方向に動く。
しかしこれは逆効果になりやすい。
管理が細かくなるほど、社員は「管理の外で動くリスク」を感じ、ますます指示を待つようになる。マニュアルが増えるほど、「マニュアルにないことはやらない」という判断が生まれる。
管理の強化は、自走とは反対方向に組織を動かすことが多い。
## 自走する組織は、経営者の「行動習慣」が変わると生まれる
では、何を変えれば良いのか。
答えは難しくない。経営者自身の行動習慣を変えることだ。
具体的には以下のような変化が有効だ。
**失敗を「責める場」から「学ぶ場」に変える**
社員が自分で判断して失敗したとき、それをどう扱うか。責めるのではなく「次にどうするか」を一緒に考える文化があると、社員はリスクを取ることを恐れなくなる。
**「何をやれ」より「なぜやるか」を伝える**
目的を理解した社員は、状況に応じて自分で判断できる。「これをやれ」という指示だけでは、その場面以外では動けない。
**小さな自走を「認める」仕組みを作る**
自分で考えて動いた社員を、きちんと承認する。それが次の自走を生む。
## まとめ:問題は社員ではなく、システムにある
「指示待ち社員」は、最初から指示待ちだったわけではない。組織の中での経験が、そうさせた可能性が高い。
問題を社員の意欲や能力に帰着させてしまうと、何も変わらない。変えるべきは、自走を妨げている組織の構造と、経営者自身の関わり方だ。
まず一歩として、自分のここ1ヶ月の行動を振り返ってみてほしい。社員が自分で動いたとき、あなたはどう反応していたか——そこに答えがある。
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